相続 弁護士 大阪の小西法律事務所

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遺留分

遺留分減殺請求権の行使

遺留分減殺請求とは

ア 遺留分減殺請求権の行使による遺留分の回復
遺留分減殺請求は、侵害された遺留分を回復するために、「遺贈及び前条に規定する贈与の減殺」を求めることをいいます(民法1031条)。
イ 遺留分の回復の方法
遺留分減殺請求権の行使によって、贈与・遺贈が無効とされ、その贈与・遺贈の目的物の所有権(遺留分侵害額が目的物の価額を下回る場合は共有持分権)が遺留分減殺請求をした遺留分権利者に取り戻されます。つまり、遺留分減殺請求権の行使によって、法律上当然に遺留分権利者が目的物を所有していると扱われます(最判昭51・8・30民集30・7・768参照)。

遺留分減殺請求権の行使ができる者

遺留分減殺請求ができる者は、「遺留分権利者及びその承継人」とされています(民法1031条)。

遺留分権利者は、上述した遺留分を有する相続人であり(民法1028条)、承継人とは、その相続人をさらに相続した人や、遺留分権利者から遺留分減殺請求権を譲り受けた人をいいます。

遺留分減殺請求権の行使の対象

ア 減殺請求の対象となるべき法律行為
減殺請求の対象として、その効力を失うとされる法律行為は、被相続人がした「遺贈及び前条に規定する贈与」とされています(民法1031条)。
イ 減殺請求権の行使の限界としての遺留分侵害額
遺留分の侵害は遺留分減殺請求権の行使の要件ですが、「遺留分を保全するのに必要な限度で」請求できるとされているので(民法1031条参照)、遺留分侵害額が減殺請求の限度となります。すなわち、遺留分侵害額に相当する限度で遺贈や贈与を受けた者からその目的物となった財産を取り戻すことができます。
ウ 減殺の順序と割合
減殺請求には遺留分侵害額という限度があることから、減殺対象となる遺贈や贈与が複数ある場合や、遺留分権利者が複数ある場合には、減殺の順序やその割合が問題となりますが、民法上では以下のようなルールが規定されています。
(ア) 贈与と遺贈がある場合
減殺対象となる贈与と遺贈が両方ある場合には、減殺の順序としてはまず遺贈から減殺し、それでもまだ遺留分侵害額に足りない時に贈与を減殺できます(民法1033条)。この順序に関する規定は、被相続人の遺言による意思や当事者の合意があるとしても、それに優先して適用されます(高松高決昭53・9・6家月31・4・83参照)。
(イ) 遺贈が複数ある場合
減殺対象となる遺贈が複数ある場合には、減殺する順序について被相続人が遺言によって意思表示をしているならばその順序で減殺されます(民法1034条ただし書)。しかし、そのような意思表示がなければ、減殺するべき遺留分侵害額を複数の遺贈の「目的の価額の割合に応じて」減殺されます(民法1034条本文)。
たとえば、遺留分権利者の遺留分侵害額が300万円であって、減殺対象となる遺贈が1200万円の土地と600万円の建物を目的物としている事例では、遺言で土地から減殺するとされている場合には、土地の遺贈が減殺されると遺留分侵害額の限度を超えますので、建物の遺贈は減殺されません。減殺の順序の意思表示がない場合には、遺贈の目的物の価額の割合が土地:建物=2:1なので、土地について200万円と建物について100万円の限度で減殺がされます。もっとも、遺贈を受けた人が共同相続人の1人であって遺留分権利者である場合には、1034条における「目的の価額」はその遺留分額を超える部分に限られると解されています(最判平10・2・26民集52・1・274参照)。土地の遺贈を受けた遺留分権利者の個別的遺留分額が600万円であったとすると、割付をする際の土地の価額は600万円であるとされ、土地:建物=1:1の割合となり、土地建物の双方から150万円ずつ減殺され、受遺者に対してその価額の支払を求めることになります。
(ウ) 1つの遺贈で複数の物件が処分されている場合
「息子に土地と建物を遺贈する」という遺言では、1つの遺贈によって土地と建物という2つの物件が処分され、目的物が2つあることになります。遺留分侵害額が500万円、土地と建物の価額がそれぞれ2000万円と1000万円である事例では、土地建物のいずれかだけを減殺することもできますが、減殺対象となる遺贈は1つなので、上述した複数の遺贈についての順序の規定(民法1034条)が適用されません。
この場合の処理については、減殺請求者が減殺する物件を自由に選択することができ、選択したいずれか一方だけを減殺できると解されています(大判昭9・9・15民集13・1792参照)。
(エ) 贈与の減殺
数個の贈与が減殺対象となる場合、相続開始時に近い贈与から減殺され、順次に遠い贈与に及びます(民法1035条)。この順序は遺贈とは異なり、遺言によって異なる指定をしても無効となります。相続開始によって効力を生じる死因贈与(民法554条)は遺贈に近いので贈与のなかでも最初に減殺されます(東京高判平12・3・8判時1753・57参照)。
同時になされた複数の贈与がある場合、贈与された財産の価額の割合に応じて減殺されます(大判昭9・9・15民集13・1792参照)。
(オ) 特別受益としての贈与の減殺
特別受益については、特別受益が相続開始よりも相当以前のものであって、その後の時の経過に伴う社会経済事情や相続人など関係人の個人的事情の変化を考慮するとき、減殺請求を認めることが減殺相手方である受贈者たる相続人に酷であるなどの特段の事情のない限り、1030条の定める贈与の時期の制限が及ぶとしても遺留分減殺請求の対象となるとされています(最判平10・3・24民集52・2・433参照)。

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