相続 弁護士 大阪の小西法律事務所

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遺留分

遺留分の侵害

遺留分の侵害

遺留分が侵害されているというためには、

@個別的遺留分額算定の基礎となる財産を確定した上で、その額に個別的遺留分率を乗じて個別的遺留分額を算出し、

 A減殺請求をする遺留分権利者が相続する額を算定し、

 BAを@が超過していること

が必要となります。

個別的遺留分額算定の基礎となる財産額

ア 基礎財産の算定式
個別的遺留分額算定の基礎となる財産の額は、
(被相続人が相続開始時において有していた財産額)+(遺留分を侵害する贈与の額)―(被相続人の有していた債務(相続債務))
によって、算出されます(民法1029条1項)。
イ 被相続人が相続開始時において有していた財産
被相続人が相続開始時において有していた財産は、相続人が承継した積極財産となります。
(ア) 死因贈与・遺贈
死因贈与や遺贈の対象となった財産は、基礎財産に算入されます。
(イ) 条件付権利や存続期間が不確定な権利
被相続人が生前に他人にお金を貸していて、その貸金をいずれ返還してもらえる場合には、通常はその貸金の額は被相続人の財産となります。しかし、その返還される時期や条件が決まっていなかったりするとその貸金が返還されるめどがたたないので、その貸金の金額自体が被相続人の財産として承継するものとはいえなくなります。そこで、このような権利が財産を構成している場合には、その金銭的評価は家庭裁判所が選定した鑑定人によって決定されることとされています(民法1029条2項、家事事件手続法216条1項1号)。
(ウ) 生命保険金
被相続人が自己を被保険者として保険料を支払い続けており、受取人が自己以外の第三者である場合には、死亡生命保険金を受け取る権利は保険金受取人の固有の財産であって、被相続人の財産となりません。
しかし、受取人が相続人の1人である場合には、生命保険金がその相続人の「特別授益」として個別的遺留分の算定において考慮される可能性があります(民法1044条、903条の類推適用 最判平16・10・29民集58・7・1979参照)。
(エ) 死亡退職金
死亡退職金についても、受給権者の固有の財産であって、生命保険金と同様に基礎財産に算入されません(最判昭60・1・31家月37・8・39参照)。
しかし、特別受益として個別的遺留分額から差し引かれるかどうかは審判例の判断は分かれています(福島家審昭55・9・16家月33・1・78、東京家審昭55・2・12家月32・5・46他)。
ウ 贈与財産の加算
(ア) 加算される「贈与」の範囲
遺留分算定の基礎となる財産には、相続開始時に被相続人が有していなかったとしても、生前に「贈与した財産」が含まれます(民法1029条1項)。この「贈与」には、他人への貸付金についてその返還を免除する場合や、所有している不動産を他人の借金の担保として提供する場合も含まれます。
(イ) 「贈与」の時期の制限
被相続人がした「贈与」は相続開始以前の1年間になされたものに限られます(民法1030条前段)。
また、贈与が相続開始の1年前より過去にされていても、その贈与の時に相手方と被相続人が遺留分権利者に損害を加えることを知っていた場合には、基礎となる財産に加算されます(民法1030条後段)。
ここでいう「損害を加えることを知って」という要件は、贈与によって遺留分が侵害される結果が生じることを認識していることで足り、かつ将来に被相続人の財産が増加しないことを予見していることであると解されています(大判昭11・6・17民集15・1246参照)。遺留分の制度を知っていることや、遺留分権利者に損害を与えようと企図していたことまでは必要とされません(大判昭4・6・22民集8・618参照)。
たとえば、被相続人に配偶者と子がある場合には総体的遺留分率は2分の1ですから、被相続人の贈与した財産が被相続人の財産の半分を超えるような金額であること、及び被相続人の事業が経営難に陥っていてもはや自己の財産を増加させることができないということを被相続人と贈与を受けた人の双方が知っている場合には、その贈与された財産は贈与の時期にかかわらず遺留分算定の基礎となる財産に含まれます。
(ウ) 不相当な対価をもってした有償行為
「贈与」という無償の行為でなく、何らかの代金を受け取った上で財産を譲り渡している場合であっても、その代金が無償といえるほどに少額であるなど相当な対価でなく、その行為の時に相手方と被相続人が遺留分権利者に損害を加えることを知っていた場合には、代金額と譲り渡した財産の差額が「贈与」とみなされて基礎となる財産に加算されます(民法1039条前段)。
この場合、「贈与」とは異なり時期の制限はありません。
(エ) 特別受益となる贈与
生前贈与が相続人に対してなされた場合には、相続人の住宅購入資金の援助であるなど婚姻、養子縁組のため、もしくは生計の資本としての贈与 (特別受益といいます)であった事情があれば、その贈与された財産を遺産の前渡しと考えて相続財産に加算されます(特別受益の持戻し 1044条、903条1項)。
この特別受益が遺留分算定の基礎となる財産に加算されるときには、「贈与」としての時期の制限(民法1030条)は適用されないと解されています(最判昭51・3・18民集30・2・111参照)。
なお、持戻し免除の意思表示は「遺留分に関する規定に違反しない範囲内」で有効とされていますので、持戻し免除の意思表示があったとしても特別受益は遺留分算定の基礎となる財産に加算されます(最判平10・3・24民集52・2・433参照)。
エ 遺産債務の控除
相続開始時において被相続人が負債を抱えていた場合などは、その負債は相続財産として相続人に承継されますので、その債務の金額は遺留分算定の基礎となる財産から差し引かれます(民法1029条1項)。
なお、この遺産となる「債務」には税金や罰金の納付義務も含まれますが、相続税や相続財産である不動産を相続人の名義に変更するための費用は含まれないとされています。

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